しかし、いざ売るとなると「築年数が経った家は売れるのか?」「家の売却相場はどのくらいなのか?」と、いったことが気になる方も多いのではないでしょうか。
築年数が古くなるほど物件の価値は下がります。
売却を考えているなら少しでも高く売れるように、
- 築年数別│家の売却相場と特徴
- 築20年超の家を高く売却するコツ
- 土地の資産価値
などを把握しておきましょう。
本記事を最後までお読み頂くことで、築年数が家の売却相場にどのような影響を与えているかを理解し、売却活動に役立てることができます。
「売却を考えているけど、難しい話をたくさん読むのは苦手」「すぐに売却したい」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、まずは「IELICO(イエリコ)」を使って複数の不動産会社にまとめて売却査定を依頼してみることをおススメします。
目次
1.家の売却相場は築年数が大きく影響している

家の売却相場は築年数の経過により次のような影響を受けます。
- 築年数が経過するごとに建物の価値は減少する
- 築20年を過ぎると建物の価値はほとんどなくなる
具体的にどのような影響を与えるのかを解説していきます。
1-1.築年数が経過するごとに建物の価値は減少する
住宅には耐用年数という指標があり、築年数が経過するほど、建物の価値は減少していきます。
築年数が建物の価値に影響することは、国土交通省が公表する「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」でも記載されています。

「(財)不動産流通近代化センターのマニュアルに基づく資産」のグラフを見ると、木造戸建て住宅は築年数が10年経過すると価値が50%となり、20年経過すると20%を切るところまで下落しています。
マンションは鉄筋コンクリート造なので、木造と比較して劣化するスピードは遅くなります。そのため、築年数の経過に対する価格の下落幅も小さくなります。
1-2.築20年を過ぎると建物の価値はほとんどなくなる
家は築20年を過ぎたあたりから、建物の価値はほとんどなくなります。
前述したグラフの築20年を過ぎたあたりの数値を見ると、20%を下回っており、以降はほぼ横ばいで推移しています。
土地の価値は変わらないと考えると、築20年以降は土地のみの価値で価格が決まっていることが考えられます。
ただし、昨今は住宅価格が上昇傾向にあり、首都圏では築年数の経った住宅価格の低下率が緩やかになってきています。
首都圏の中古戸建ての下落率については、関連記事で詳しく紹介しているので併せて参考になさってください。
2.築年数別で見る家の売却相場の特徴

築年数により、家の売却相場は変わります。
次の築年数別に、どのような売却相場になっていくのか解説していきます。
2-1.築5年の家の売却相場
築5年の家の売却相場は、購入価格の7割程度です。
築5年は築浅ですので、物件が大きく劣化していることはないでしょう。
価格が多少下落しているものの買い手は見つけやすいですし、立地やマンションの設備など条件によっては高値で売れる可能性も十分にあります。
ただし、築5年での売却は住宅ローン残債が多く残っている可能性が高いため、赤字にならないよう手残りがいくらになるか事前に計算しておきましょう。
2-2.築10年以内の家の売却相場
築10年の家の売却相場は、購入価格の5割程度です。
築10年経つと築浅ではなくなりますが、重大な欠陥などが見つかる可能性は低く、設備の状態などもいい時期だと言えます。また築10年以内であれば、2000年耐震基準(木造)を満たしているため、安全性を求める買い手にもアピールしやすいところもポイントです。
まだまだ購入需要も高い時期ですので買い手も見つかりやすいでしょう。
2-3.築15年の家の売却相場
築15年の家の売却相場は、購入価格の2割程度です。
家の築年数が15年を経過してくると、一部で修繕が必要な箇所がでてくることもあるでしょう。また、汚れや傷なども少しずつ目立ち始める時期です。
物件自体の価値は下がりますが、需要は築浅の物件と大差ないので、立地や劣化状況次第で高額売却も狙えるでしょう。
2-4.築20年超の家の売却相場
築20年超の一戸建ての売却相場は、建物の価値がほとんどなくなり、土地の評価だけで価格が決まります。
ただし、購入需要はあるので売却は可能です。また、リフォームや設備交換を行っていて物件の状態がよければ建物に価値がつくケースもあります。
築30年や築40年の一戸建ての売却相場になると、ほぼ土地値といってよいでしょう。建物の老朽化も目立つようになってくるので、買い手を見つけることも難しくなってきます。
古い家の売却方法については関連記事でも詳しく紹介しています。売れないまま築年数が経過しないように、早めの対策を検討しましょう。
3.築20年超の家を高く売却するコツ

築20年を過ぎた家を高く売るには、次の4つのコツがあります。
- 売り出し価格を相場より高く設定する
- 高く売れる時期を狙う
- インスペクションを検討する
- 実績のある不動産会社に仲介を頼む
築年数が経過するほど、一般的な売却方法では売りづらくなってくるため、コツをおさえて売却活動をしましょう。
3-1.売り出し価格を相場より高く設定する
築年数が経過していると、築浅の家に比べて値段交渉を受けやすくなるため、相場より売り出し価格を高く設定しておくとよいでしょう。
築年数が経過している家は、リフォーム費用や解体費用がかかるため、買主は「少しでも安く買いたい」と考えています。値引き交渉される可能性が高いので、「多少値下げしても利益がでる価格」を売り出し価格にしなければなりません。
適切な売り出し価格の設定のコツを知りたい方は以下の関連記事を参考にしてください。
3-2.高く売れる時期を狙う
少しでも高く売るためには、高く売れる時期を狙って売却活動を始めましょう。
不動産が1年の中で最も高く売れるのは1月〜3月です。4月の新年度に向けて、入学や入社、部署移動などで新居を検討する方が増えるからです。
そのため、前年の冬ごろから初春にかけて、物件を探し始めたり実際に購入したりする方が急増します。需要が一気に増えることから、高額でも売却できる可能性が高まります。
不動産売却は、準備に約1ヶ月、不動産の売却活動に約4ヶ月前後、不動産売買契約から引き渡しまでに1ヶ月、合計で6ヶ月程度はかかるとされています。
高額で売却するためには、少なくとも前年の10月ごろから活動を開始するとよいでしょう。
3-3.インスペクションを検討する
築年数が経過している家を高く売りたい方は、インスペクションを行いましょう。
インスペクションとは、建物調査や住宅診断と呼ばれる検査のことです。
調査では、雨漏りや壁のクラックなど物件の劣化状態や設備の状況を細かくチェックし、建物の状態や対処方法についてアドバイスしてくれます。
築年数が経過していてもインスペクションを実施した物件であれば、買い手は不安なく購入できます。また、価値を証明できるので高く売れる可能性もあります。
もし何らかの問題が見つかった場合も、売り出す前に解決することができるので、価格を下げて売らなければならない状態を避けられます。
インスペクションの費用や依頼方法については、関連記事で詳しく紹介していますので、ぜひ併せてお読みください。
3-4.実績のある不動産会社に仲介を頼む
不動産会社はたくさんあるため、どこに仲介を依頼するか迷われる方も多いでしょう。築年数が経過した家は、売却実績がある不動産会社に仲介を依頼するのがおすすめです。
築年数が経過している家を売るには、不動産会社の実績と実力が大きく影響します。
実績ある不動産会社を探す方法のひとつは、一括査定サイトで複数社に査定依頼をすることです。
不動産の査定の際に、不動産会社の担当者から販売戦略や広告、築古の家を売却した経験があるかなど担当者に確認してみましょう。
その際、複数の会社に同じ質問をして、回答を比較することが信頼できる会社を見つけるコツです。
複数社への査定依頼の際は、一括査定サービスの「IELICO(イエリコ)」をご利用ください。
「IELICO(イエリコ)」は、全国にある不動産会社の評判や口コミを見て複数社に査定依頼できる一括査定サイトです。
厳選された優良企業2,100社の中からお客様の条件にあった仲介会社を「IELICO(イエリコ)」がピックアップし、その中からお好きな会社を最大6社選択することができます。
その他、12,500件以上の口コミから、自分に合う不動産会社を見つけることが可能です。査定を依頼する会社を探すなら、「IELICO(イエリコ)」をぜひご活用ください。
4.土地の資産価値は残る

家の築年数がどれだけ経過しても、土地の資産価値は残ります。
つまり建物が老朽化して価値がなくなったとしても、土地の価値で不動産を売却することは可能です。
ただし、土地を売却する場合も、不動産会社の査定を受けることをおすすめします。
土地の価格は建物のように大きな変動はないものの、市況により変化する可能性は十分あります。査定を受けることで、より正確な不動産価値を知ることができます。
土地売却の際にも「IELICO(イエリコ)」をぜひご活用ください。
この記事のポイント
- 築年数が経過するごとに建物の価値は減少する
- 築20年を過ぎると建物の価値はほとんどなくなる
詳しくは「1.家の売却相場は築年数が大きく影響している」をご確認ください。
- 売り出し価格を相場より高く設定する
- 高く売れる時期を狙う
- インスペクションを検討する
- 実績のある不動産会社に仲介を頼む
詳しくは「3.築20年超の家を高く売却するコツ」をご確認ください。
詳しくは「4.土地の資産価値は残る」をご参考ください。
この記事の編集者

IELICO編集部
家を利口に売るための情報サイト「IELICO(イエリコ)」編集部です。家を賢く売りたい方に向けて、不動産売却の流れ、税金・費用などの情報をわかりやすくお伝えします。掲載記事は不動産鑑定士・宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修を行っています。
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