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実家を売る手順│相続対策や費用・税金も解説

最終更新日:2023.07.28

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実家を売る手順│相続対策や費用・税金も解説
相続などで実家を引き継いだとしても、今後も住む予定がなければ売ることを考えるケースもあるでしょう。しかし、遠方にある家を売る場合、手間や時間がかかるものです。実家の売却をスムーズに進めるためには、売却に至るまでの手順や必要となる費用、税金面などを押さえておく必要があります。また、思い出のある実家を売ることに悲しさやさみしさを感じている方も少なからずいらっしゃるでしょう。

この記事では、実家を売却するための基礎知識から、実家を手放すことへの不安を解決するための対応策までをご紹介しています。ぜひ最後までお読みください。

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1.相続した実家の売却でまずすべきこと4つ

相続した実家の売却でまずすべきこと4つ

相続によって実家の処分を始める場合には、事前に確認しておくべきことがいくつかあります。まずは、売却手続きを始める前に済ませておいたほうが良いポイントをまとめると以下のとおりです。

  • 遺言書の有無の確認
  • 実家の名義変更を行う
  • 隣地との境界線を確定させる
  • 実家がいくらで売れるか相場を調べる

それぞれの点について、どのように対処すべきかを解説します。

1-1.遺言書の有無の確認

財産の相続においては、基本的に遺言書の内容に従って手続きを行うこととなります。そのため、まずは遺言書の有無を確認して、財産の分割方法などが記載されていれば内容をチェックしましょう。

遺言書がない場合は、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。分割協議では、不動産のみではなく金銭や有価証券なども含めて話し合いを行うこととなるため、具体的な内容がまとまるまでに時間がかかるケースも少なくありません。

財産管理を任されている弁護士や税理士などがいれば、きちんと相談しながら手続きを進めましょう。そのうえで、家を共同で相続することになったら、持分の割合についても明確に決めておく必要があります。

1-2.実家の名義変更を行う

相続においては、相続が決まっても「自動的に所有者が移るわけではない」点に注意しておく必要があります。なぜなら、不動産の売却は所有者の認知症などで代理を委任されている場合を除き、原則として本人しか行えないためです。

相続した不動産を売却するためには、相続登記を行って、名義の変更を行わなければなりません。相続登記は自分で行うことも可能ですが、スムーズに進めるには専門家である司法書士に依頼するほうが安心です。

亡くなった親の土地の名義変更は必須!登記の手順や費用まで詳しく解説

1-3.隣地との境界線を確定させる

実家を売却するときには、土地の権利関係についてもきちんと確認しておくことが大切です。特に築年数が経過した家の場合、隣地との境界が曖昧になっているケースも少なくありません。

その状態で売却を進めると、後からトラブルの原因になるため、きちんと確認しておくことが大切です。実家の管轄エリアにある法務局で「確定測量図」があるかどうかチェックすれば、境界が確定されているか確かめることができます。

境界が不明確であれば、売却前に確定測量を行う必要があり、費用や期間がかかるので注意しておきましょう。

1-4.実家がいくらで売れるか相場を調べる

実家の査定を不動産会社に依頼する前に、自分で相場を調べておきましょう。

査定金額は不動産会社によって異なるケースがほとんどです。査定額が高額な不動産会社を選びたいところですが、相場より高額だと売れにくく、売却期間がかかった末に価格を下げることになりかねません。

自分でも適正価格をつかんでおくことが大切です。以下の不動産データベースで相場を調べておきましょう。

データベース 概要
土地総合情報システム
  • 不動産の取引価格を無料で調べることができる
  • アンケート調査によって集計された取引価格が掲載されているため、リアルな結果を知ることができる
  • 所在地・最寄り駅・取引総額・坪単価・面積などの情報が得られる
レインズ・マーケット・インフォメーション
  • 不動産の成約価格などの取引情報が公開されているサイト
  • 直近1年間の取引情報を調べられる

2.実家を売る手順

実家を売却するための事前準備を済ませたら、不動産会社選び、査定、売却活動の流れで進めていきます。実家を売却するために必要な手順は、主に以下の7つになります。

実家売却の手順

相続した実家の場合、築年数もそれなりに経ていることも多いでしょう。 築古物件の売却を成功させるには、信頼できる不動産会社を見つけることがとても重要です。

不動産会社によって査定額やプランの提案力に違いがあるので、まずは「IELICO(イエリコ)」 などの一括査定サービスを活用し、複数の不動産会社にまとめて簡易査定(机上査定)を行うとよいでしょう。その後、訪問査定で実家の調査をしてもらい、信頼できる不動産会社を絞っていく方法がおすすめです。

3.実家を売るときにかかる費用・税金

実家を売るときにかかる費用・税金

実家を売るときにかかる費用は、一般的な住宅を売却するときと変わりません。売却価格の4~6%程度の費用がトータルでかかると見込んでおきましょう。

売却にかかる費用や税金の項目をまとめると、次のとおりです。

費用項目 費用の目安
仲介手数料 (売却価格×3%+6万円)+消費税
印紙税 1,000円~6万円
※契約金額が50万円超~5億円以下の場合
※令和6年3月31日まで印紙税の軽減措置あり
参考:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置
抵当権抹消登記の登録免許税 1件あたり1,000円
抵当権抹消登記の司法書士への依頼費用 1~3万円
繰り上げ返済時に金融機関に支払う事務手数料 1~6万円程度
※各金融機関により異なる
譲渡所得税
(所得税・復興特別所得税・住民税の合算)
短期譲渡所得(所有期間5年以下)39.63%
長期譲渡所得(所有期間5年超)20.315%
相続税 取得した法定相続分に応じて10%~55%の税率
参考:国税庁「財産を相続したとき

仲介手数料は、宅建業法によって仲介手数料の上限額は決められていますが、不動産会社によって金額は異なります。ただし、金額が安ければ良いというものではなく、提案内容なども含めて不動産会社を選ぶことが大切です。

不動産会社の比較・検討には「IELICO(イエリコ)」 などの一括査定サービスを活用しましょう。

各費用や税金については、以下の関連記事で詳しく解説しています。ぜひ併せてお読みください。

不動産の売却で必要な費用の内訳や金額の目安を把握しよう

4.相続した実家を売るときの注意点

相続した実家を売るときの注意点

相続した実家を売る際には、通常の不動産を売買の流れに加えて、考慮しておくべき注意点がいくつかあります。以下、事前に確認しておきましょう。

4-1.遺品の片付けや不用品の処分について

実家を処分する前には、遺品の片づけや不用品の処分を行わなければなりません。

遺品の処分は心理的にも体力的にも消耗するものです。理想をいえば、生前から処分の準備を進めておくのが望ましいでしょう。

処分品が大量にある場合は、遺品整理のサービスを依頼することも検討しましょう。実家が3DK以上である場合、相場は20万円からとなり、家が大きくなるほど高額になります。遺品整理のサービスに特化した会社もあるため見積もりをとってみましょう。
京都周辺の遺品整理なら「ミライル」

4-2.実家を売却する期間は6ヶ月以上みておく

一般的に、一戸建て住宅を売るには6ヶ月~1年程度かかるとされています。しかし、実家の場合は相続手続きなどもあり、それ以上の時間がかかるケースもめずらしくありません。

また、古い物件や不便な土地などでは、なかなか買い手が見つからずに売却活動が難航してしまうことも多いです。そのため、時間がかかることを前提にして、早めに準備をスタートしてみましょう。

特に建物を取り壊して売却するようなケースでは、固定資産税が上がるタイミングと重ならないかをよく確認しておくことが大切です。不動産会社の担当者とも相談をして、売却に適したタイミングを見計らっておきましょう

4-3.実家売却時の税金は相続の前後で差が出る?

実家の売却は相続の前と後で違いがあるのでしょうか。実家を相続すると、相続税が発生します。ただし、相続では、基礎控除額として3,000万円+600万円×法定相続人の数が認められています。この基礎控除を超えなければ、相続税を払う必要はありません。

また、実家の売却益が3,000万円までであれば、相続前は「マイホームを売ったときの特例」、相続後は「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を適用できる可能性があります。

さらに、相続した土地が330平米以下であれば評価額を80%減額できる「小規模宅地等の特例」も利用できる可能性があります。特例を利用して控除を申請すれば、納める税金に大きな違いが生じることもあるので、しっかり調べておきましょう。

特例制度については、関連記事でも詳しくご紹介しているので、併せてお読みください。

古い家・一戸建てを売る6つの方法│税金や解体・処分費用等も解説

5.「実家の売却がつらい、悲しい」と思ったときの対応策

実家の売却がつらい、悲しいと思ったときの対応策

思い出のある実家を売ることに不安を抱える方は少なくありません。売却するのはつらい、悲しいと感じたら、売却以外の手段も検討してみましょう。具体的な対応策として、次の3つが挙げられます。

  • 賃貸として貸し出す
  • 実家の土地を有効活用する
  • 親族に住んでもらう

各対応策について、具体的なポイントを解説します。

5-1.賃貸として貸し出す

すぐに売却をする必要がなければ、ひとまず賃貸物件として貸し出す方法もあります。

現状のまま貸し出すか、リフォームを行って貸し出すかといった点はありますが、入居してくれる方を見つけられそうであれば、検討してみるのも良いでしょう。

しかし、貸家とすることで管理責任が発生するので、担当者とよく相談をしてから決めるほうが良い部分もあります。いったん賃貸物件として貸し出せば、今度は売りたいタイミングで売ることができないといった別の問題も発生するので注意が必要です。

5-2.実家の土地を有効活用する

実家の建物部分はあまり活用する要素がなかったとしても、土地をうまく活用する方法もあるでしょう。敷地の一部を駐車場として整備して、近隣の住民に貸し出してみるのも方法としてあります。

しかし、賃貸物件の場合と同様に管理の問題が発生するので、どのような契約内容にするのかをよく検討してみましょう。

5-3.親族に住んでもらう

実家の近隣に親族がいれば、住んでもらうという方法もあります。第三者に貸し出すよりも、親族のほうが融通は利きやすい部分もあるので、一時的な対応策として考えられます。

しかし、親族いえども住んでもらうからには、初めのうちにきちんと取り決めを行っておくほうが良いでしょう。後からトラブルになることを避けるため、手順を踏んで相談をすることが大切です。

実家の売却がなかなか進まないとき、買取を検討するという方法もあります。買取などについては以下の記事でも解説していますので併せてご覧ください。

家を売る方法が知りたい!目的別の売却方法とポイント

6.実家の売却で失敗しがちな事例を紹介

実家の売却で失敗しがちな事例を紹介

実家の売却で失敗や後悔してしまいがちなケースがあります。ここでは、2つの事例について紹介します。

  • 建物を取り壊したことで高い税金が発生した
  • 相場よりも低い金額で売ってしまった

6-1.建物を取り壊したことで高い税金が発生した

空き家となっている建物を取り壊すことで、高い税金が発生するケースがあります。建物がある状態だと空き家として固定資産税の減免措置が受けられますが、建物を壊してしまうと減免措置が適用されずに固定資産税が高くなるからです。

固定資産税は毎年1月1日時点での物件の所有者に課税されるものであるため、税額が決まる以前に取り壊しを行えば、税負担が重くなる可能性があるでしょう。対処法としては、不動産会社の担当者に相談をするか、自治体が独自に行っている制度を活用してみてください。

自治体によっては空き家を取り壊しても、固定資産税の減免措置が続けて適用される場合があります。建物を取り壊す際には事前に相談をして、税負担が重くならないように工夫をしてみましょう。

6-2.相場よりも低い金額で売ってしまった

実家の売却で起こってしまいがちな例としては、相場について把握をしておらず、低い金額で売却するケースです。不動産会社に任せきりの場合に多く見られる事例であり、売り主の側も意識的に担当者とコミュニケーションを取っていく必要があると言えます。

また、Webを通じて自分で相場を調べることもできるので、近隣エリアの取引事例などを参考にして大まかな相場を把握しておきましょう。そうすることで、不動産会社から提示された査定額や売り出し価格が妥当なものかを判断できるはずです。

実家の売却をスムーズに進めるためには、実績の豊富な不動産会社の協力が欠かせません。IELICO(イエリコ)は、2001年に国内で初めて不動産の一括査定サービスを開始した「不動産売却HOME4U」(ホームフォーユー)のサービスの1つであり、2,100社を超える優良企業を紹介しています。

独自の審査基準を設けて厳選した不動産会社であるため、売却に向けた積極的な提案を行ってくれる会社が多いはずです。査定依頼では最大6社まで選択でき、必要な情報の入力は最短1分で行えるので、初めて利用する方であっても手軽に活用できます。

20年以上にわたってサービスを提供していきた実績があり、累計で45万件以上の査定依頼の実績があります。また、イエリコは情報サービス事業で業界最大手のNTTデータグループが運営を行っています。

長年にわたって培ってきたセキュリティ技術によって、個人情報の取り扱いなど安心して利用していただける環境を整えています。そして、16,000件以上のサービス利用者の口コミが掲載されているので、評判の良い不動産会社を見つける参考となるでしょう。

実家を売りたいと思ったときは、イエリコを活用して豊富な実績のある不動産会社を見つけてみましょう。

この記事のポイント

実家を売るときにまず確認しておきたいポイントは?

実家の売却手続きを進める前に済ませておくべき確認事項は下記の4点です。

  • 遺言書の有無の確認
  • 実家の名義変更を行う
  • 隣地との境界線を確定させる
  • 実家がいくらで売れるか相場を調べる

詳しくは「1.相続した実家の売却でまずすべきこと4つ」をご覧ください。

実家を売るときの流れは?

実家を売却する際の流れは下記の通りです。

  • 不動産会社を探す
  • 査定依頼
  • 媒介契約
  • 売却活動
  • 内見の対応
  • 売買契約の締結
  • 残金決済・引き渡し
  • 確定申告

詳しくは「2.実家を売る手順」をご覧ください。

実家を売却するときにつらい、悲しいと感じたら?

実家を売却せずに賃貸として貸し出したり、親族に住んでもらうなどの対策があります。

詳しくは「5.「実家の売却がつらい、悲しい」思ったときの対応策」をご覧ください。

この記事の編集者

IELICO編集部

家を利口に売るための情報サイト「IELICO(イエリコ)」編集部です。家を賢く売りたい方に向けて、不動産売却の流れ、税金・費用などの情報をわかりやすくお伝えします。掲載記事は不動産鑑定士・宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修を行っています。

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実家を引き継いでも、これからも住む予定がなければ税金ばかりがかかってしまい、負担を感じる部分があるでしょう。しかし、立地条件が悪かったり、築年数が多かったりして思うように売却が進まないこともあるものです。今回は、実家をスムーズに売るためのコツを紹介します。売却までの基本的な手順や費用、税金面などを見ていきましょう。