築20年のマンション売却を検討されている方の中には「築年数が古い物件は売れるのか」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
築20年のマンションはまだまだ需要は高いので、売却が可能です。しかし、築浅の物件のように好条件で買い手がつくわけではありません。
高く売却するためには
- 築20年のマンション売却相場
- 中古なら築20年までが売り時
- 高く売却する方法
を押さえた上で、売却活動を行わなければなりません。
本記事をお読み頂くことで、築20年のマンションを高値で売却するために必要な方法が分かり、迷いなく売却活動に取り組むことができます。
- 「何から始めたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を
- 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格”を見つけましょう
- 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます
目次
1.築20年のマンション売却相場

東日本不動産流通機構が公開している統計資料によると、首都圏の築20年のマンション売却相場は5,426万円という結果となっています。
築年数 | 売却相場 |
---|---|
新築 | 6,787万円 |
~築5年 | 6,752万円 |
~築10年 | 6,073万円 |
~築15年 | 5,654万円 |
~築20年 | 5,426万円 |
~築25年 | 4,506万円 |
~築30年 | 3,054万円 |
築30年~ | 2,258万円 |
出典:東日本不動産流通機構「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2022年07~09月】」
上記の表から算出すると、築20年が経過したマンションの売却価格は、新築購入時の8割程度が相場であることが分かります。
また、築年数別でマンションの売却相場を見ると、築20年を過ぎたあたりから下落幅が大きくなっていることが分かります。
マンション価格が築20年を過ぎた頃から急激に下落するのは、次章で解説する、築年数の経過に伴う資産価値の減少が影響しています。
2.中古マンションが築20年まで売り時な理由

中古マンションは「築20年までが売り時」とされています。その理由は、築20年を機にマンションの価値が大きく下がるためです。
2-1.築20年までは高く売れる可能性がある
マンションは築20年までは、高く売却できる可能性が十分にあります。

出典:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」
上記のグラフを見ると、築20年頃まで、マンションの成約価格の減少はなだらかです。
また、登録時の価格と成約価格でさほど大きな差はありません。
この結果から、マンションが高く売れるのは築20年頃までと言えます。
2-2.築20年を過ぎると価格は一気に下がる
マンションは築20年を過ぎると、価格が一気に下がります。
下記の図は、1章で解説した「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2022年07〜09月】」のデータをグラフ化したものです。

築20年までの数値を見ると、5年ごとの下落率は1%〜6%程度となっています。しかし、築21年を過ぎた辺りから10%以上の下落率となっています。
一般的に、不動産は築年数が経過するごとに建物の価値が減少します。マンションの場合は戸建てと比較して老朽化するスピードが遅いことから、築20年ごろまでは状態を維持できているケースも多く、買い手からの購入需要も高くなります。
しかし、築20年頃を過ぎた辺りから修繕工事が必要な老朽化が目立つようになるため、維持コストを考えて買い手の購入需要が減ることから、価値の減少が顕著になります。
3.築20年のマンションを高く売却する方法

築20年のマンションを高く売るためには、次の3つの方法を実践してください。
- ハウスクリーニングをしてから売りに出す
- 売却期間に余裕を持つ
- 築20年以上経った家の売却に強い不動産会社を選ぶ
3-1.ハウスクリーニングをしてから売りに出す
築20年を過ぎた自分ではきれいにできない汚れも目立つようになるので、ハウスクリーニングを依頼してから売りに出しましょう。
ハウスクリーニングとは専門の会社に依頼して部屋の掃除をしてもらうことです。売却前に室内をきれいで清潔感がある状態にすることで、内覧者に良い印象を与えることができ、高く売れる可能性があります。
ハウスクリーニングは買主が特に気にするトイレやキッチンなどの水回りの掃除も依頼できます。室内に清潔感が感じられないと、買主の購入意欲が下がるだけでなく、購入自体をやめてしまう可能性もあります。
ハウスクリーニングの費用は依頼する場所や面積によって大きく変わるので、予め確認してください。
3-2.売却期間に余裕を持つ
築年数に関係なく、マンションを売却が完了するまでに最低でも6ヶ月程度の期間を要します。
ただし、あくまで順調に進んだ場合ですので、買い手探しが難航すれば売却期間はさらに伸びる可能性があります。
そのため、築20年のマンションを売却する際は、売却期間に余裕を持ちましょう。売却期間に余裕がないと、焦って売り急がなければならなくなるため、余裕を持ってスケジュールを確保してください。
3-3.築20年以上経った家の売却に強い不動産会社を選ぶ
マンションの売却を成功させるためには、築20年以上経った家の売却に強い不動産会社を選びましょう。
築20年のマンションはまだまだ売れますが、築浅の物件と比較すると買い手を見つけるのはかんたんではありません。
また、購入者のニーズも築浅の物件とは異なりますので、築20年のマンションを好む人の傾向を理解している不動産会社に依頼する方が確実です。
条件が厳しい中で想定しているスケジュールの中で売却を成功させるためには、不動産会社の知見と実績が必要不可欠ですが、「どうやって探せばいいのか分からない」という方もいるでしょう。
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4.築20年のマンションを売却する際の注意点

築20年のマンションを売却する際は、以下2点に注意してください。
- 売却前にリフォームしない
- 物件の瑕疵は隠さず伝える
注意点を知らずに売却活動を進めてしまうと、買い手がつかないことも考えられますので、活動を始める前におさえておきましょう。
4-1.売却前にリフォームはしない
築20年のマンションの場合、売却前のリフォームはおすすめできません。なぜなら、リフォームしたからと言って必ず売れるわけではないからです。
たしかに、リフォームすることで新築と変わらない清潔感が生まれますので、物件の評価が上がる可能性はあります。
しかし、リフォーム後のデザインや間取りなどが買主の好みと合わなければ、きれいになっても売れません。
また、リフォームしてから売るとなれば、かかった費用の分だけ売り出し価格を高く設定しなければなりません。当然ながら、価格が高くなれば買い手探しも難しくなります。
売却前のリフォームを検討しているのであれば、まずは売買のプロである不動産会社に相談してから行いましょう。
4-2.物件の瑕疵は隠さず伝える
マンションを売却する際は、買主に物件の瑕疵も隠さず伝えましょう。
もしも買主が購入を決めた後に瑕疵が発覚すると、購入意思に影響を与える可能性があります。また、事前に伝えなかったことで、売主に対する不信感にも繋がります。
さらに売買契約を締結するにあたり、売主には契約不適合責任が生じます。契約不適合責任とは、売買契約で取り決めた不動産の種類、品質、数量について売主が責任を負うという契約です。
つまり、契約書に記載していないような瑕疵が後から発覚した場合に、修復のためにかかる費用などを買主が負担しなければならないのです。
正直に伝えなかったことで、トラブルや契約費適合責任に該当する可能性があるため、認識している瑕疵については、まずは仲介する不動産会社に共有し、内覧時に伝えるようにしましょう。
この記事のポイント
築20年のマンションの売却相場は、新築購入価格の8割程度です。
詳しくは「1.築20年のマンション売却相場」をご確認ください。
中古マンションが築20年まで売り時な理由は、築20年を過ぎた辺りから価値が減少するためです。
詳しくは「2.中古マンションが築20年まで売り時な理由」をご確認ください。
築20年のマンションを高く売却する方法は以下の通りです。
- ハウスクリーニングをしてから売りに出す
- 売却期間に余裕を持つ
- 築20年以上経った家の売却に強い不動産会社を選ぶ
詳しくは「3.築20年のマンションを高く売却する方法」をご確認ください。
この記事の編集者

IELICO編集部
家を利口に売るための情報サイト「IELICO(イエリコ)」編集部です。家を賢く売りたい方に向けて、不動産売却の流れ、税金・費用などの情報をわかりやすくお伝えします。掲載記事は不動産鑑定士・宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修を行っています。
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