マンションを売却するときに、まず必要なのが見積もりです。マンション売却における見積もりとは、不動産会社に査定を依頼し、調査の結果、算出される査定額を指します。
マンション売却が初めての場合、見積もりについて「どこに、どうやって依頼すればいいのか」「不動産会社の見積もりを鵜呑みにすべきか」など、不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
見積もりを依頼する前に、まずは
- マンション見積もりの種類
- マンション見積もりで注意するポイント
- マンション見積もりを成功させるコツ
- どのようにマンション見積もりを依頼すれば良いか
を、知っておくと安心です。
この記事をお読み頂くことで、マンション見積もりのポイントや依頼方法などが分かり、安心して見積もりを依頼できるようになるでしょう。
- 「何から始めたらいいか分からない方」は、まず不動産会社に相談を
- 「不動産一括査定」で複数社に査定依頼し、”最高価格”を見つけましょう
- 「NTTデータグループ運営」のHOME4Uなら、売却に強い不動産会社に出会えます
目次
1.マンションの見積もりをするとは「価格査定」のこと

マンション売却時に行う見積もりとは、不動産会社が物件を「この価格で売れるであろう」と価格査定することです。
査定額は物件の築年数や室内の状態だけでなく、周辺環境や立地など、あらゆる評価項目を元に算出します。
不動産会社ごとに査定基準や価格が異なるので、いくつかの不動産会社に見積もりを依頼して、比較し、最適な不動産会社を選ぶことが大切です。
ただし、マンション見積もりの金額は、売却できる価格の保証ではありません。実際の売却価格は、市場の動向やタイミングにより、見積もりよりも高くなることもあれば、安くなることもあります。
2.マンション売却で見積もりが必要な理由

マンション売却で見積もりが必要な理由は、以下の通りです。
- 売り出し価格を決めるため
- 売却を依頼する不動産会社を見極めるため
- 売却で住宅ローン残債を完済できるか把握するため
なお見積もりは、不動産会社としては顧客とつながるチャンスのため、無料で依頼することができます。
2-1.売り出し価格を決めるため
マンションの売り出し価格を決める際、ベースとなるのが見積もりです。
本来、売り出し価格は売主が自由に決められますが、適正価格でなければ買い手が見つかりません。高く売却したいからと言って相場より大幅に高い価格で売り出しても、買い手からは敬遠されてしまうでしょう。
売り出し価格の設定を誤るとマンション売却は失敗してしまうので、売却のプロである不動産会社が算出する見積もりは、売り出し価格を決める上でとても重要です。
2-2.売却を依頼する不動産会社を見極めるため
見積もりの評価基準や算出される価格は、不動産会社によって大きな差があります。
そのため、不動産会社選びを間違えると、売り出しても買い手がつかず、思うように売却活動が進まなくなってしまいます。
不動産会社の見極めは、見積もりの内容から判断することができます。見積もりは単に金額が高いかではなく、根拠が明確か、査定基準が妥当かを確認しましょう。
また担当者と相性が合わなければコミュニケーションが取れず、売却活動もスムーズに進みません。「この営業担当者に任せて大丈夫か」を判断する意味でも、見積もりを取ってレスポンスの速さや内容を見極める必要があります。
2-3.売却で住宅ローン残債を完済できるか把握するため
マンション売却時に住宅ローンが残っている場合、「売却資金でローンを返済できるのか」を把握するために見積もりが必要です。
住宅ローンを組む時は物件が担保になっているので、売却時に住宅ローンを完済し抵当権を外さなければなりません。
売却した金額で完済できれば問題ないですが、売却価格よりもローン残債が上回る場合は自己資金で補うなどの対処が必要です。
そのためにも、住宅ローンの残債を売却金額で支払えるかどうか、あらかじめ確認しておかなければなりません。
3.マンションの見積もりは「机上査定」と「訪問査定」の2種類

マンションの見積もりには、机上査定と訪問査定の2種類があります。
それぞれどのような見積もりなのか、2種類の査定について解説します。
3-1.机上査定とは
机上査定とは、築年数や間取りなどのデータだけで見積もりを算出する査定方法のことです。
インターネットや電話などで依頼し、必要なデータを入力または口頭で伝えるだけで見積もりを出してもらえます。
早ければ当日、遅くても3日程度で見積もりが提示されますが、実際に物件を見るわけではないので、査定の精度は高くありません。
そのため、最終的には机上査定を依頼した不動産会社の中から、直接物件を調査する訪問査定を依頼する必要があります。
3-2.訪問査定とは
訪問査定は、実際に物件の外観や内部を調査して見積もりを出します。
物件だけではなく公共施設や商業施設の有無などの周辺環境や、物件に面している道路の状況、日当たりやなどもチェックして算出する査定方法です。
見積もりが提示される査定書が届くまでに1週間ほどかかりますが、精度の高い査定が期待できます。
4.マンション売却の見積もりを依頼する方法

マンション売却の見積もりは、複数の不動産会社に依頼しましょう。
まずは複数社に机上査定を依頼し、その中から訪問査定を依頼する不動産会社を決めます。売却を急ぐ場合は、訪問査定だけでもよいでしょう。ただしその際でも、少なくとも2社以上から見積もりをとりましょう。
複数の不動産会社に見積もりを依頼するには、「IELICO(イエリコ)」などの一括査定サイトの利用がおすすめです。
一括査定サイトとは、一度のかんたんな情報入力だけで、複数社へ見積もりを依頼できるサービスです。情報を入力するだけで、条件に合う不動産会社から査定結果が返ってきますので忙しい時も大変便利です。
一括査定サイトを利用するなら、全国にある不動産会社の評判や口コミを見て複数社に査定依頼できる「IELICO(イエリコ)」を、ぜひご活用ください。

厳選された優良企業2,100社の中からお客様の条件にあった会社を「IELICO(イエリコ)」がピックアップし、その中から最大6社まで選択することができます。
その他、12,500件以上の口コミから、自分に合う不動産会社を見つけることが可能です。査定を依頼する会社を探すなら、「IELICO(イエリコ)」をぜひご利用ください。
5.マンション売却の見積もりで注意したいポイント

マンション売却の見積もりでは、以下の点に注意が必要です。
- 築年数
- 間取りや設備など物件内部の条件
- 立地
- 周辺環境
見積もりを依頼する際、何をチェックされるのかを知っておくと安心です。また条件が良い場合はアピールすることで査定額アップも期待できます。
5-1.築年数
マンション売却の見積もりで、価格に大きく影響するのが築年数です。
一般的にマンションの価値は、築年数が増えるごとに低下していくことが分かっています。
そのため、築年数が古いマンションは、見積もり額も下がる傾向にあります。
しかし、築年数だけで見積もり額が決まるわけではありません。例えば築年数が経過していても、後述する間取りや設備、立地などの条件が良ければ相場よりも高く査定してもらえるケースがあります。
5-2.間取りや設備など物件内部の条件
間取りや設備など、物件内部の条件も見積もりに大きく影響します。
主に以下の項目が査定対象です。
- 間取り
- 床面積
- 階数
- 方角
- 日当たり
- 水まわり設備の状態やグレード
間取りはファミリー向けの2LDKや3LDKが人気ですが、エリアによっては単身者向けの物件の方が人気な場合もあります。
また買い手が中古物件を探す際、特に注目するのがキッチンやお風呂などの水まわり設備です。新しくきれいな設備や、グレードが高いものは見積価格が高くなりやすいでしょう。
5-3.立地
立地とは、物件がどのような場所にあるのかを意味します。
立地を評価する際は、駅までの距離や主要な場所へのアクセスなど利便性が重要視されます。
また物件が建てられている場所の状態や形状なども、立地の条件に入ります。土地に接している道路の広さや、道路とマンション敷地との高低差も見積もりに影響します。
その他、災害に遭う危険性があるのか、災害に遭った場合に周辺の物件と比べて被害の大きさに違いが出るのか、なども関係してきます。
5-4.周辺環境
生活する上で周辺環境は大切ですので、見積もりにも大きく影響します。周辺環境は、主に以下の点をチェックします。
- 周辺の治安
- 街灯
- ショッピングセンターやスーパーなどの商業施設
- 学校・病院・市役所などの公共施設
- 嫌悪施設
周辺の治安が悪い、あるいは街灯が少なく暗い場所は、見積もり額が下がりやすくなります。特に街灯は、駅とマンションの道沿いにあるかが重要です。
嫌悪施設とは、存在が嫌がられる施設のことをいいます具体的には、トラブルが発生すると危険であったり、住宅地としての品格が下がったりする施設などです。
主に以下の施設が該当します。
- 風俗店
- ガスタンク
- 廃棄物処理場
- 刑務所
- 火葬場
- 原子力関連施設
上記は一例にすぎませんが、嫌悪施設が近くにあると査定額が下がる傾向にあります。
6.マンション売却の見積もりを成功させるコツ

マンション売却の際に、見積もりを成功させるコツは以下の通りです。
- 見積もり前に自分でも価格を調べる
- 見積もり額の根拠を確認する
- 複数社に見積もりを依頼する
見積もりの価格は不動産会社ごとに異なるので、損をしないためにコツを知っておきましょう。
6-1.見積もり前に自分でも価格を調べる
見積価格が妥当かどうかを判断するために、見積もり前に自分でも価格を調べることがポイントです。
自分で相場を調べるには、以下の方法があります。
- レインズ・マーケット・インフォメーション
- 土地総合情報システム
「レインズ・マーケット・インフォメーション」と「土地総合情報システム」は、どちらも、過去の売買取引をデータ化したもので、売りたい物件に類似する取引データを参考に売却相場を把握することができます。
個人情報や売主が特定できないため、物件の詳細な所在地や成約時期などは見ることができませんが、売りたい物件が「いくらで売れるか」おおよその価格を把握するのに役立ちます。
6-2.見積もり額の根拠を確認する
見積もり額はどのような理由で算出されたのか、根拠を確認することも大切です。
不動産会社ごとに独自の査定基準を設けているため、提示された査定額が必ずしも正しいとは限りません。
査定額の妥当性を判断するために、「どうやって査定額を算出したのか」を確認しましょう。
査定額を見て、相場よりも極端に高い、あるいは安すぎる見積もりを出す不動産会社には注意が必要です。
6-3.複数社に見積もりを依頼する
マンションの見積もりは、複数の不動産会社に依頼するようにしましょう。
複数の会社に依頼すると、見積もり額だけでなく不動産会社や担当者の対応も比較できますので、最適な不動産会社に売却を依頼できます。
また、複数社に査定依頼するなら、不動産一括査定サイト「IELICO(イエリコ)」を活用しましょう。
実績豊富で信頼できる優良企業を見つけられる「IELICO(イエリコ)」であれば、最適な不動産会社を見つけることができます。少しでも高くマンションを売却したい方こそ「IELICO(イエリコ)」がおすすめです。
この記事のポイント
マンションを売却する際には、以下の理由で見積もりが必要です。
- 売り出し価格を決めるため
- 売却を依頼する不動産会社を見極めるため
- 売却で住宅ローン残債を完済できるか把握するため
詳しくは「2.マンション売却で見積もりが必要な理由」をご確認ください。
マンション売却の見積もりを依頼する際は、以下の点に注意してください。
- 築年数
- 間取りや設備など物件内部の条件
- 立地
- 周辺環境
詳しくは「5.マンション売却の見積もりで注意したいポイント」をご確認ください。
マンション売却の見積もりを成功させるポイントは以下の通りです。
- 見積もり前に自分でも価格を調べる
- 見積もり額の根拠を確認する
- 複数社に見積もりを依頼する
詳しくは「6.マンション売却の見積もりを成功させるコツ」をご確認ください。
この記事の編集者

IELICO編集部
家を利口に売るための情報サイト「IELICO(イエリコ)」編集部です。家を賢く売りたい方に向けて、不動産売却の流れ、税金・費用などの情報をわかりやすくお伝えします。掲載記事は不動産鑑定士・宅地建物取引士などの不動産専門家による執筆、監修を行っています。
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